01国籍喪失条件とは
帰化申請では、日本国籍を取得した結果として重国籍(二重国籍)にならないことが原則です。そのため、国籍法第5条第1項第5号では、次のいずれかであることが帰化許可の条件とされています。
- 国籍を有しない者(無国籍の方)
- 日本国籍を取得することによって、現在の国籍を失うことができる者
つまり多くの場合、日本国籍を取得した後に母国の国籍を離脱できることが求められます。この条件は「国籍喪失条件」と呼ばれ、素行条件・生計要件などと並ぶ帰化許可の要件のひとつです。
02なぜ国籍喪失条件があるのか
日本の帰化制度は、重国籍の発生をできる限り防ぐことを目的としています。そのため、帰化を希望する方には、母国の国籍を離脱できる状態にあることが求められます。
もっとも、国籍離脱の方法や必要書類は国によって大きく異なります。代表的な違いとして、次のようなケースがあります。
- 日本の帰化許可通知書の提出が必要な国
- 国籍離脱の手続きに数か月〜1年以上かかる国
- 兵役義務を終えていないと離脱できない国
このように、母国の制度次第で必要な準備や期間が大きく変わってくる点が、国籍喪失条件のわかりにくさにつながっています。
03国籍離脱のタイミングに注意
帰化申請中に、先に母国の国籍を離脱してはいけません。帰化が許可される前に国籍を離脱すると、一時的に無国籍となる危険があります。
多くの国では、次のような順序で手続きを進めることになります。
- 日本の帰化許可
- 日本国籍取得を証明する書類の取得
- 母国への国籍離脱申請
この順序を守らずに自己判断で母国の国籍を先に離脱してしまうと、日本国籍の取得手続きが完了するまでの間、どこの国籍も持たない状態になりかねません。必ず法務局や母国大使館の案内に従って手続きを進めましょう。
04国によって離脱の難易度は異なる
国籍離脱の制度は国ごとに異なります。比較的時間がかかるケースが報告されている国・地域として、次のような例があります。
| 国・地域 | 傾向 |
|---|---|
| ロシア | 離脱手続きに時間がかかる例が報告されている |
| イラン | 同上 |
| ベトナム | 同上 |
| モンゴル | 同上 |
| ウズベキスタン | 同上 |
| 香港在住の英国籍の方 | 同上 |
個人の事情によって異なりますが、数か月から1年以上かかることもあります。帰化申請を検討している方は、事前に母国の大使館・領事館へ確認しておくことをおすすめします。
05国籍を離脱できない場合の例外
国によっては、本人の意思だけでは国籍離脱ができない場合があります。この点について、国籍法第5条第2項では、次のような事情が認められるケースにおいて、例外的に帰化が許可される可能性があるとされています。
- 日本人との親族関係がある場合
- 日本との特別な結び付きが認められる場合
この例外がどの国・何件について認められているかについて、法務省は公表していません。そのため、実際に該当するかどうかは、個々の事情に応じた個別判断となります。ご自身のケースが当てはまるか不安な場合は、専門家に相談することをおすすめします。
06事前確認チェックリスト
帰化申請前に、母国の国籍離脱についてあらかじめ確認しておきましょう(このチェックはブラウザ内でのみ保持され、送信されません)。
国籍離脱の制度は国によって大きく異なり、想定より時間がかかることも珍しくありません。帰化申請を検討し始めた早い段階で、母国の大使館・領事館へ確認しておくと、その後の手続きをスムーズに進めることができます。
07よくある質問
帰化申請をすると必ず母国の国籍を失いますか?▾
原則として、日本国籍取得後に母国の国籍を離脱することになります。ただし、離脱の方法や時期は国によって異なります。
帰化申請前に母国の国籍を離脱してもいいですか?▾
おすすめできません。帰化許可前に国籍を離脱すると、無国籍となる可能性があります。必ず法務局や母国大使館の案内に従ってください。
国籍離脱にはどれくらい時間がかかりますか?▾
国によって異なります。数週間で終わる国もあれば、数か月から1年以上かかる国もあります。
母国が国籍離脱を認めていない場合は帰化できませんか?▾
本人の意思では離脱できない事情がある場合は、国籍法第5条第2項により例外的に審査される可能性があります。ただし、すべてのケースで認められるわけではなく、個別の事情に応じて判断されます。
国籍離脱の方法はどこに確認すればよいですか?▾
ご自身の国の在日大使館または領事館に確認するのが確実です。必要書類や手続きの流れ、所要期間を事前に確認しておくと安心です。
日本は二重国籍を認めていますか?▾
帰化申請では、重国籍を防止することが原則です。そのため、多くの場合は日本国籍取得後に母国の国籍を離脱することが求められます。ただし、法律上の取扱いは出生などによる二重国籍とは異なるため、個別の事情によって適用される制度が異なります。
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ご自身の状況を専門家に確認したい方へ
母国の国籍離脱の可否や手続きの流れは、国ごと・個人ごとの事情によって大きく異なります。帰化申請と国籍離脱のタイミングも含め、個別の状況に応じたご相談を承っています。


























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