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2026年11月更新
2026年10月1日の永住許可ガイドライン改定を受け、帰化申請の年収要件に関する最新情報を追記しました。
日本国籍を取得して日本でずっと暮らしたいと考えたとき、多くの方が不安に思うのが「自分の年収で帰化の条件を満たせるのか?」という問題です。特に「最近転職したばかり」「ローンや借金がある」という方は、申請をためらってしまうケースが少なくありません。
結論から言うと、国籍法には「年収〇〇万円以上」という明確な数値基準は書かれていません。しかし、実務上の「年収の目安」は確かに存在します。そして2026年の永住ガイドライン改定を受けて、将来その水準が引き上げられる可能性が出てきました。
本記事では、帰化申請の条件のうち「生計要件(年収要件)」について、2部構成で解説します。
PART 1
年収の目安
2026年の厳格化、独身・既婚・共働き別の目安、転職直後の影響
PART 2
ローン・借金の影響
住宅ローンとそれ以外のローンの評価の違い
目次
帰化の条件の一つに、国籍法第5条第1項第4号の「自己又は生計を一にする配偶者その他の親族の資産又は技能によって生計を営むことができること」があります。これが「生計要件」で、一般に「年収要件」とも呼ばれます。
審査されるのは、「自分や家族の収入で、生活保護などの公的扶助を受けずに、日本で安定して自立した生活を続けられるか」です。本人の年収だけでなく、生計を一にする家族全体の収入と支出、そして借金やローンの状況も含めて総合的に判断されます。
PART 1|年収の目安
2026年は、帰化と永住の審査がそろって厳格化された年です。
まず2026年4月1日から、帰化の審査運用が厳格化されました。国籍法の改正ではなく法務省の運用見直しによるもので、永住許可の審査基準との整合性を図ったことが大きな特徴です。
続いて2026年10月1日、永住許可のガイドラインが改定され、年収の基準が大きく引き上げられました。
| 項目 | 改定後の永住ガイドラインの内容 |
|---|---|
| 収入の基準 | 世帯年収が、世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入を上回る水準に継続して達しているか |
| 具体的な金額 | ガイドラインに円単位の記載はなし |
| 参考となる統計 | 2024年の日本の1世帯あたり平均所得は約575万円(厚生労働省 国民生活基礎調査) |
| 適用時期 | 全体は2027年4月1日以降の申請から。収入基準は2026年10月1日から適用 |
帰化の審査は、永住の基準に追随する形で厳格化が進んでいます。そのため、永住で引き上げられた年収の水準に、帰化の年収要件も将来近づいていく可能性があると当事務所は見ています。
安心ポイント
現時点では、帰化申請の年収要件を永住と同じ水準に引き上げるという発表はなく、いつから適用されるのかも決まっていません。
実際、当事務所が把握している範囲では、2026年の厳格化以降に「年収が少なかったこと」を理由に不許可になったと思われる事例は確認されていません。現在見られる不許可事例の多くは、次のようなケースです。
つまり、この記事で紹介する将来の年収水準は、現時点の「足切りライン」ではありません。この数字だけを見て申請を諦めてしまうことは、かえって帰化の機会を逃すリスクになります。一方で、将来そうなる可能性があることは知っておくべきです。今後の見通しを理解したうえで、申請の計画を立てることが大切です。
将来、帰化の審査にも永住と同じような年収水準が取り入れられた場合、目安は「独身で500万円以上、既婚者は世帯で700万円以上」程度まで上がる可能性があると当事務所は予測しています。いつから、どの程度適用されるかは決まっていません。
| 世帯構成 | これまでの目安(2026年3月まで) | 将来引き上げられた場合の予測 |
|---|---|---|
| 独身(一人暮らし) | 年収300万〜350万円以上 | 年収500万円以上 |
| 既婚(配偶者・子を扶養) | 年収350万〜400万円以上(扶養1人ごとに約50万円上乗せ) | 世帯年収700万円以上 |
| 共働き | 夫婦合算の世帯年収で判断 | 夫婦合算の世帯年収で判断(水準は既婚と同じく700万円以上が目安) |
予測の数字について
上記の「将来引き上げられた場合の予測」は、法務省が発表した数字ではなく、現在の帰化審査で使われている基準でもありません。これまでの発表や永住ガイドラインの説明から当事務所が類推したものです。この数字に届かないことを理由に申請を諦めるのではなく、今後の動きを知ったうえで申請の計画を立てるための参考としてお考えください。
これまでは年収300万円以上、月収にして総支給20万〜25万円程度がひとつのボーダーラインでした。将来の引き上げも視野に入れるなら年収500万円程度が一つの参考になりますが、現時点でこの水準に届かないことを理由に申請を見送る必要はありません。
これまでは年収350万〜400万円以上が目安で、扶養家族が1人増えるごとに約50万円ずつ上がる傾向がありました。永住ガイドラインが「世帯人数に応じた水準」を採用したことから、将来、帰化にも同様の考え方が取り入れられれば、扶養人数が多いほど求められる年収は高くなると考えられます。
帰化の生計要件は、夫婦の収入を合算した世帯年収で判断されます。例えば、夫が年収400万円、妻が年収300万円であれば、世帯年収は700万円となります。お一人の年収が目安に届かなくても、世帯全体で見ることで条件を満たせる可能性があります。
結論として、転職直後でも帰化申請自体は可能です。ただし、法務局は「収入の安定性・継続性」を重視します。
キャリアアップ(年収アップ)の転職
プラスに評価されるケースが多く、年収の目安が上がる今後はより重要になります。
申請のタイミング
最低でも3か月〜半年分の給与明細がそろい、新しい仕事が軌道に乗っていることを証明できる状態になってから申請する方が安全です。
将来、年収の目安が引き上げられる可能性も踏まえると、転職後の収入が安定した段階で、間を空けずに申請へ進むことをおすすめします。
年収が目安に届かなくても、すぐに諦める必要はありません。生計要件は年収だけでなく、生活全体の安定性から総合的に判断されるためです。次のような要素はプラスに働きます。
プラスに働く要素
将来、年収の基準が引き上げられた場合には、目安に届かないケースの判断は今より厳しくなるかもしれません。だからこそ、現在の基準で審査を受けられるうちに申請を進めることに大きな意味があります。
当事務所は社会保険労務士法人を併設しており、給与体系や雇用契約の仕組みを熟知しています。数字上はぎりぎりでも生活に問題がないことを、法務局へ論理的に説明する書類作成を得意としています。
PART 2|ローン・借金の影響
住宅ローンは、金額が大きいというだけで帰化申請が不許可になるものではありません。日本での生活の中で資産を形成していく段階の借入として、他のローンとは別枠で見られやすいと言えます。
ただし、次の条件を満たしていることが前提です。
住宅ローンが「別枠」で評価されやすい条件
これらを満たしていれば、住宅ローンのように大きな金額のローンであっても、必ずしもネガティブな評価にはなりません。
生活費の不足を補うための借金や、趣味・遊興費のための借入は、住宅ローンよりも慎重に審査されます。「現在の収入や資産では賄えない支出をしたための借入」と受け止められるためです。
評価のポイントは住宅ローンと共通しています。借入先が金融機関であること、計画どおりに延滞なく返済していること、そして元本が確実に減っていることです。
注意:ネガティブに評価されやすい状態
なお、より低い金利への借り換えによって計画的に返済が進んでいる場合は、上記とは区別して考えてよいでしょう。問題になるのは、借り換えそのものではなく、元本が減らない状態です。
住宅ローン以外のローンは、「返済額が大きいからダメ」「少ないから大丈夫」という単純な話ではありません。借入先、返済の履行状況、家計収支のバランス、元本が減り続けているか。これらを年収とのバランスの中で総合的に判断されます。
日本国籍の取得を決めている方にとって、現時点で最も有効な対策は、必要な準備を整えたうえで、可能な限り速やかに申請まで進めることです。
帰化の審査は、2026年4月の厳格化、10月の永住ガイドライン改定と、短い期間で大きく変化しています。年収の水準が将来引き上げられる可能性がある以上、「もう少し年収が上がってから」「ローンを返し終えてから」と申請を先延ばしにするほど、より厳しい基準で審査を受けることになるおそれがあります。
もちろん、準備不足のまま急いで申請するのは逆効果です。在留期間や日本語能力、納税・社会保険の状況、家計の収支を確認し、整えるべき点は整えてから申請しましょう。ご自身の状況で何を準備すべきか分からない方は、早めに専門家へご相談ください。
年収が帰化の条件を満たしているか、ローンや借金が審査に影響しないか不安な方は、申請前に一度ご相談ください。厳格化が進む今は、申請のタイミングと準備が結果を大きく左右します。
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35カ国の申請実績
さまざまな国籍の方の帰化申請をサポートしてきました。
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給与・雇用契約の観点から、年収や収入の状況を的確に説明します。
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出典

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