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永住許可は「素行善良」「独立生計」「国益適合」の3要件で審査されます。今回の改定で、年収水準・年金見込額・日本語能力(B1)・制度ルール理解・子の就学などの判断基準が具体的に示され、令和9年(2027年)4月1日以降の申請から適用されます。
原則は令和9年4月1日以降の申請から適用です。ただし年収水準と公共の負担の2項目は、すでに審査中の一部案件にも前倒しで適用されます。
| 対象 | 適用されるケース |
|---|---|
| ガイドライン全体 | 令和9年(2027年)4月1日以降の申請 |
| 第2の4(2) 年収水準/第2の5(7) 公共の負担 | 改定日の6か月前(令和8年4月1日)以降に申請し、改定日(令和8年10月1日)時点で審査中の案件にも適用 |
| 最長在留期間の要件 | 令和9年3月31日までの申請は在留期間「3年」でも「最長」扱い。令和9年3月31日時点で「3年」を持ち、同年4月1日以降に初めて申請し、在留期限までに処分を受ける場合も同様 |
| 「我が国への貢献」ガイドライン | 廃止し、内容は本ガイドライン第4に統合 |
法22条2項の「この法律に規定する義務の遵守、公租公課の支払等」という文言は、令和9年4月1日施行の令和6年改正入管法で追加されます。ただし従来からガイドライン上で考慮されていた内容を法律上明確化したもので、施行前の審査でも考慮されています。
主な改定論点
①②③を総合的に判断します。配偶者・子でも③国益適合要件は必要です。難民・補完的保護対象者やUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)等が保護の必要性を認めた者は、②独立生計要件だけが不要です。
法律を守り、「住民として社会的に非難されることのない生活」を送っていることが求められます。
現在も将来も自活できることが必要で、「日本人と同等水準以上の経済条件」が求められます。審査は原則として同一生計世帯単位です。
| 世帯の構成員 | 世帯年収への合算 |
|---|---|
| 申請者本人 | 合算する |
| 就労資格で在留する同一世帯員 | 合算する |
| 「家族滞在」など就労目的でない在留資格の世帯員 | 合算しない(資格外活動許可での収入は「例外的・限定的」なため) |
| 「技能実習」「育成就労」「特定技能1号」「企業内転勤」等の世帯員 | 就労資格に含まれないため合算しない |
| 成人し親の扶養から外れた子 | 親の収入は算入せず本人の収入だけで年収水準を判断 |
原文は「就労資格ではない在留資格」で在留する世帯員の収入を合算しないと定め、例として「家族滞在」を挙げています。日本人の配偶者等など居住資格の世帯員をどう扱うかは明記されていません。
「国益に反しない」だけでは足りず、積極的かつ具体的に日本の利益になることが求められます。以下の要素を総合的に考慮します。
| 考慮要素 | 基準・消極評価となる例 |
|---|---|
| 在留期間 | 原則引き続き10年以上。うち就労資格または居住資格で5年以上 |
| 出国期間 | 過去10年以内に、合理的理由なく1回の出国で6か月以上、または通算2年6か月以上不在 → 原則消極評価 |
| 在留期間の長さ | 現在の在留資格で法令上の最長の在留期間を持っているか(「3年」の経過措置あり) |
| 入管法上の義務 | 住居地等の届出、在留カードの常時携帯・提示、資格外活動の禁止。現在の違反は消極評価、過去の違反も原則消極評価 |
| 公租公課 | 税金(所得税・住民税・法人税・固定資産税等)と公的医療保険・公的年金。申請時に未納がなくても、過去に滞納処分を受けていれば原則消極評価(世帯単位) |
| 刑罰法令違反 | 拘禁刑・罰金刑、少年法の保護処分を受けた場合は原則消極評価 |
| 上陸拒否事由・上陸許可基準 | 上陸拒否事由に該当、または現在の在留資格の基準に適合していない場合は消極評価 |
| 公共の負担 | 独立生計要件に適合していれば積極評価。同要件が免除される人も、世帯が公共の負担となっている、またはそのおそれが現実的で特段の事情がない場合は消極評価の可能性。日本人・永住者の配偶者等は「家族単位での在留の安定」と人道的配慮も重視 |
| 日本語能力 | 「日本語教育の参照枠」B1相当以上。入管庁長官が指定する方法で確認 |
| 制度・ルールの理解 | 「生活・就労ガイドブック」の内容を中心に、入管庁長官が指定する方法で確認。理解が乏しい・意欲を欠く場合は消極評価 |
| 子の就学 | 義務教育年齢の子を養育する場合、子が小学校・中学校に通学していること(申請者本人が学齢期なら本人が通学) |
| 総合的対応策への寄与 | 「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」(特定在留カードの普及、日本語・制度学習など)への貢献 |
| その他 | 経済・産業・外交・地域社会・教育・医療・福祉・文化等への貢献、公衆衛生・治安・安全保障上の支障の程度 |
日本語能力B1が不要な人
注意:就労資格には「技能実習」「育成就労」「特定技能1号」「企業内転勤」と一部の「特定活動」は含まれません。この期間は「就労資格で5年」に数えられない点に注意が必要です。
B1・制度理解の確認方法(「入管庁長官が指定する方法」)は未公表です。関連施策は次のとおりで、到達水準・時間数・試験方法は未定です。
| 施策 | 内容 | 時期・状況 |
|---|---|---|
| 日本語・生活学習プログラム(仮) | 中長期在留者向けに日本語+制度・ルールを学ぶ。ICTと対面講習。永住申請で受講を許可要件化、理解度確認を検討 | 令和8年7月PT報告。開始日は未定(試行→本格運用) |
| 日本語力の確認 | 受講管理システムを構築。認定日本語教育機関の修了や既存試験の合格も活用 | 検討中 |
| 生活・就労ガイドブック | 生活・就労の基礎情報。制度・ルール理解の確認はこの内容が中心 | 作成・周知中 |
| 日本語学習支援 | オンライン教材の充実、自治体の地域日本語教育への財政支援 | 令和8年度以降 |
| 子ども向け支援 | プレスクール(仮称)、ICT・生成AI活用の指導ガイドライン | 検討中 |
| 相談・情報提供 | FRESC型相談窓口の地方展開、アウトリーチ型オリエンテーション | 順次実施 |
| 特定在留カード | 普及促進、原則全員取得の方策を検討 | 令和8年6月運用開始 |
次の人は「原則10年」より短い在留で申請できます。ただし在留特別許可・上陸特別許可(上陸拒否事由該当者)を受けた人には特例が適用されず、10年以上が必要です。
| 対象者 | 必要な在留実績 |
|---|---|
| 高度人材(80点以上) | 80点以上を1年以上維持して在留(申請1年前に80点以上であったことも可) |
| 特別高度人材 | 1年以上継続して在留(申請1年前に基準該当も可) |
| 高度人材(70点以上) | 70点以上を3年以上維持して在留(申請3年前に70点以上であったことも可) |
| 日本人・永住者・特別永住者の配偶者 | 実体のある婚姻生活5年以上+引き続き3年以上在留 |
| 同上の実子等 | 3年以上継続して在留 |
| 構造改革特区で貢献した人 | 3年以上継続して在留 |
| 地域再生計画区域で特定活動36号・37号に従事し貢献した人 | 3年以上継続して在留 |
| 「定住者」 | 5年以上継続して在留 |
| 難民・補完的保護対象者 | 認定後5年以上継続して在留 |
| 我が国への貢献者(下記) | 5年以上在留 |
貢献が認められると、10年特例に加えて③国益適合要件の総合評価でも積極的に考慮されます。
特例的・一時的な在留は「10年」に算入されず、就労が認められていても専門的・技術的分野でないものや更新に制限があるものは「就労資格」になりません。
| 区分 | 該当する活動 |
|---|---|
| 10年に算入されない | 継続就職活動、就職内定者、本邦大学等卒業者の起業活動、難民認定等手続中、本国情勢不安を理由とする在留 など |
| 就労資格に該当する | 告示6号(アマチュアスポーツ選手)、告示8号(国際仲裁代理)、告示36号(特定研究等)、告示37号(特定情報処理)、告示46号(本邦大学等卒業者)、EPA看護師・介護福祉士(候補者期間を除く) |
| 就労資格に該当しない | 告示5号・5号の2(ワーキングホリデー)、告示9号(インターンシップ)、本邦の高等学校卒業後に就職した者(告示外) |
未確認の点:年収水準の具体的金額、「継続」の年数、B1・制度理解の確認方法の詳細はガイドライン本文に記載がなく、入管庁の別途公表を待つ必要があります。
本ページはガイドラインの要約です。個別案件の判断には必ず原文をご確認ください。
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・一般社団法人 外国人雇用支援機構